生酛のどぶ
生酛のどぶ
久保本家酒造
睡龍と同じ蔵元なんですね。赤文字で日本酒度の表記あり。+11.5
まずは冷やで。
最初に上澄み部分だけで頂いてみる。
上立ち香はかなりはっきりとしたもち米様。
口当たりはやや粘度を感じる柔らかさだが、味わいの方は最初から痺れるほどの乳酸ががっつり攻めてくる。旨味も苦味も酸味も全てが強い。
特に乳酸の酸味が鮮烈で、飲み下したあと喉にビリビリ痺れるような感覚が残るほど。25度ぐらいあるんじゃない??? って思うぐらい。
上澄みだけでも十分特徴的で面白い。
次はちゃんと振り混ぜて。
口当たりの柔らかさは変わらないが、味わいが凄くまろやかになった。
味は複雑で旨味も苦味も酸味もそれぞれに主張が強いけど、にごり要素が全部を包んで柔らかくしてくれている感じ。痺れるぐらいの乳酸が最後に全部持っていくので全くクドさを感じない。味が濃いのに飲みやすい。
これは絶対燗にも合う。
ということでぬる感で。
口当たりの柔らかさが更に増した。唇に触れた瞬間は「甘酒?」というような。口全部が乳酸。余韻は強いがクドさは感じない。
そこから温度を~60℃(飛び切り燗)ぐらいまで上げていったが、何故か温度が上がるほど飲みやすさ、というか爽やかさが増してくる謎のお酒。
これは飲みすぎる。危険。
今日はスパイスカレーと合わせてみたが、これが凄い好相性。
スパイスに負けない味わいの強さがある上に、後味に残りがちなカイエンペッパーの辛味を強い酸味が全部持っていってくれる素晴らしいコンボ。誂えたような最高の組み合わせ。スパイスカレーとの組み合わせとしてはジントニックを超えた。
ネットで人気の理由がわかった。味はめちゃくちゃ濃いのにいくらでも飲める。